2021年3月から2022年2月の収支報告について、ご報告が遅くなり、大変申し訳ありませんでした。
昨年までの間は、当院にて全額負担して、TNR活動、多頭飼育崩壊救済など行ってきておりました。
多頭飼育崩壊が年々増えていくことを考え、今度多頭飼育崩壊救済のための活動費が増えていき、かごねこの活動がひっ迫していくことがないようにしようということで、『かごねこオンラインショップ』を立ち上げることができたのが昨年でした。
もしも、多頭飼育崩壊救済を行わなければ、増え続けた猫たちは、『引き取り希望』ということで、行政や保護団体に依頼があります。
ただし、行政も保護団体も、一度にたくさんの猫たちを受け入れるキャパはありません。 なるべく、飼い主さんの元で飼っていただける状態にしてもらったほうがいいわけです。
そうするためには・・・
まず、今以上に増えないよう、避妊去勢手術を行うことが一番。 ただ・・・多頭飼育崩壊の場合、一度にたくさんの頭数に対して避妊去勢手術を行う必要があります。
費用をおさえたとしても、頭数が多ければ、一度に支払う費用はある程度かかってしまいます。
また、多頭飼育崩壊に陥ってしまっているケースのほとんどが、環境や経済状況も破綻していて、生活の質自体が落ち、精神的にも追い込まれています。 一刻も早く、これ以上増えないように避妊去勢手術を済ませ、一つ問題が解決したことで精神的な負担をとってあげる必要もあります。
心に少しでも余裕ができたなら、次できることを考えてもらい、社会復帰へと繋ぐことができるのです。
だから、費用をおさえ、そして、未収であったとしても、かごねこは、多頭飼育崩壊救済のため、避妊去勢手術のお手伝いを行い、術後のサポートも行っています。
多頭飼育崩壊の件数が増えれば増えるだけ、サポートにかかる費用も大きくなってしまうので、『かごねこオンラインショップ』での売上で補てんしていこうというのが狙いです。
また同時に、2021年は、鹿児島市では、『殺処分ゼロ』を目指し、ミルクボランティア制度ができ、それに伴い、管理事務所に多くの子猫たちが収容されることとなりました。 収容されている生後4ヶ月くらいまでの子猫たちは、ワクチン接種なども行えていないため、猫風邪をこじらせてしまったり、下痢がひどく衰弱してしまったりすることが多くあります。
状態が悪く命を落としてしまった場合、その子たちの数も『殺処分数』として計上されてしまいます。
だから、状態が悪い子たちを引き出し、治療や予防をかけて、ずっとのお家を探すことが『殺処分ゼロ』へのお手伝いとなると考えました。
『かごねこ』の活動を、オンラインショップを通して知ってもらうことで、『啓蒙活動』になるとも考えました。 結果として・・・
『オンラインショップ』の立ち上げにより、『啓蒙活動』が少しずつですができ、管理事務所などからの保護猫を72頭譲渡することができました。
72頭を保護し、譲渡することができたのは、支援金やかごねこ売上金で、少しでも、病院の負担を減らすことができた部分が大きくあります。
そして、逆に、72頭を治療し、予防医療をしっかりし、巣立たせることができたのは、『保護活動を行っている母体が動物病院だったから』というのは大きいと思っています。
もしも、一般の保護団体であれば、医療費の請求はもっと大きくなっているでしょう。
母体である動物病院が、原価で治療や予防医療をした結果、支出をおさえられていると思っています。 また、多頭飼育崩壊救済に関しては、339頭の子達に避妊去勢手術や予防医療、必要となるケアなどを行うことができました。 費用負担ができない飼い主さんのサポートを行い、最期まで今いる子達を飼ってもらうこと、社会復帰まで寄り添うことが少しでもできたのでは?と思っています。 これも、支援金やかごねこ売上金による負担軽減が、私たちの活動を支えてくれたからだと思っています。 自分たちだけでやるには、限りがあります。
でも、皆様のサポートにより、私たちができる可能性を広げることができるのだと確信した1年でした。
これからも、『かごねこオンラインショップ』を通して、活動のサポートをしつつ、啓蒙活動へつなげていこうと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。
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